・女性労働研究部会（11月29日・12月22日）

　11月29日は、全労連の「有期雇用問題・パート労働法シンポジウム」について中嶋晴代さんが、厚労省労政審労働条件分科会の「有期労働契約に関する中間的な整理」と審議状況について上田裕子さんが報告した。これらを受けて、日野徹子さんから提案された「パート法改正案」をたたき台にして、差別的取り扱いの禁止（8条）・均衡待遇の確保（9条）・通常の労働者への転換推進（12条）などを中心にパート労働法改正へむけての要求案を討議した。

　12月22日は、江花新さん（全労連非正規局長）をお招きし、「パート労働法改正に向けての全労連の改正要求」及び「全労連のパート・非正規労働者の組織化とその運動の現状、今後の方針」についての報告を受けて討論した。格差是正・パート労働法改正にむけ、仕事・職務に応じた賃金、職務評価と査定問題、同一価値労働同一賃金原則、不利益取り扱い禁止にかかわる「合理的理由」などを中心に課題と問題点、非正規労働者主体の運動強化等について論議した。

・賃金・最賃問題研究部会（12月13日）

「均等待遇・職種別賃率の形成のための賃金制度」をテーマに金田豊氏が報告した。はじめに（１）賃金制度に関して当面する問題、次いで（２）その問題を実態との関わりで見直すために必要な視点、最後に（３）これからの取組課題が提起され、それに基づき意見交換を行った。従来は企業内で語られがちだった賃金体系について外部市場賃金との関係でみる点が新鮮で、社会的賃率をつくる仕組み作りへの示唆に富んだ報告であった。

・中小企業問題研究部会（公開・12月15日）

　「TPPと中小企業」をテーマに公開で開催し、相田利雄委員（前部会長・法政大学）より研究報告を受けた。相田委員は、中野剛志著『TPP亡国論』（集英社）を紹介しつつ、賛成論者の論拠を批判した。また、運動に関わっては、TPP参加をめぐる世論調査結果や中小企業団体の見解（消極的・条件付き賛成）などを示しながら、反対闘争の高揚にむけて労働運動への期待を表明した。

・労働時間・健康問題研究部会(１月13日)

　部会に、研究所プロジェクトの２つの作業部会を担当するメンバーがいるので、それぞれの作業部会で年末までに提出した内容を中心に討議。作業部会と研究部会の相互の位置づけについて意見交換、その内容を常任理事会に報告し、それを踏まえて次回の協議事項を決め、次回を開催することとした。